みえ教育ネットワーク

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1時間でいいから空き時間がほしい

県教委交渉報告 その2 長時間過密労働
  1時間でいいから空き時間がほしい
     ~11月14日県教委交渉で訴える~

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 勤務時間問題では8項目にわたる要求に対し、「今年はじめて17校にスクールサポートスタッフを配置し、教職員の負担軽減を図った」など前進面は見られるものの、ほとんどは従来の回答の域を出るものではありませんでした。組合員が現場の実態を切々と訴えました。

Oさん
 8月から9月に県が行った「働き方改革」のアンケートに私は教員の授業時間を削減することを1番に書きました。これしかないと思っています。

 現在1年生を担任していますが、子どもが帰るまで、休むことはできません。3時に子どもたちが帰ってからトイレに行くような毎日です。朝も1時間前に出勤して、子どもたちを迎えています。12時間労働です。

 空き時間は2時間ありますが、9月は音楽の先生がお休みだったので、運動会の練習に取り組みながら、空き時間0で1ヶ月を過ごしました。
 空き時間がないのは私だけではありません。手のかかる子どものいるクラスがあると、そのクラスに入らないといけなくなるので、空き時間がなくなるということはよくあります。

 若い先生でも疲れると言っているのに、私のような年配の教員は、その日の疲れを引きずったままで、もうクタクタです。十分な教材研究をする時間もなく、子どもの前に立つ事になり、子どもたちに申し訳ないと思っています。ゆとりをもって子どもに向き合うこともできません。

 空き時間が毎日1時間でもあれば、宿題を見て、教材研究ができます。そうしたら放課後にしなければいけない仕事が減ります。少しでも早く帰ることで、その日の疲れをその日のうちに取ることができるのです。

Nさん
 6時半に家を出て、7時から7時まで12時間働いています。病休の代替の先生が見つからず、4月は一人減でスタート。1学期途中で退職者が出てもう一人減。減った先生の分は残された教員でカバーするので、朝早くから夜遅くまで働き、疲れ切っています。なぜ補充してくれないのか。週8時間の非常勤がやっと配置されたが、TTしか持てない。手のかかる子が多く、空き時間は全くなし。 

 定時退校デーなど設定されても、定時に帰れるわけがありません。
「講師登録者数が激減している、景気の影響か」、と教委は言いますが、教員の過重労働が広く世間に知られるようになったことや、臨時教員の待遇の悪さが原因だと思います。待遇をよくしないと登録者は増えないと思います。

 道徳の問題については、年度が開けて忙しい時期に年間計画ならまだしも、授業の細案の提出をしても意味がないと思います。年度初めに一年間全ての授業の細案など考える余裕がありませんし、道徳の内容は児童生徒の課題に応じて考えるべきものですから、年度初めに考えても児童生徒の実態をつかむ時期に考えたものでは実態が変わってくるので意味がありません。 

「道徳の授業案は必要ありません」と県教委 
 Nさんの訴えに対し県教委は「年間指導計画は法的に必要だが、それ以外は県教委としては求めていません」と回答。年度初めの忙しいときに細案まで求めるのは市教委だと言うことがわかりました。無駄なものに労力をかけさせるという事はやめてほしいものです。

変形労働時間制には慎重 
 今、国会で問題になっている一年間を通じた変形労働時間についても質問しました。この制度になれば一日の勤務時間が10時間まで許される。6時すぎまで職員会議をやってもよいことになる。それからやっと明日の準備、労働強化だと訴える私たちに対し、県教委は「この制度が労働時間を減らすというものではないと承知している。労働強化につながるものであってはならない」と慎重な考えであることを表明しました。

土曜授業への反省なし
 土曜授業について、かつて県教委は年間8回を推奨し、市町によっては11回と言うところもあったが、今では3回ぐらいに減っている。0回の市もある。
県教委はどう総括しているのかとの問いに、「年8回はかつて18市町、今では2市のみ」と県教委も認めましたが、「県は提案したが押しつけはしていない」と無責任な態度。「きちんと総括すべきだ」と重ねて求めました。