みえ教育ネットワーク

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   起・承・転・結の妙味 中日新聞コラム欄に学ぶ

 以下の記事は、中日新聞8/23より引用しました。(もとの文章に起・承・転・結の文字はありません。)

「あたりき車力車引き」「言わぬが花の吉野山」「見上げたもんだよ屋根屋のふんどし」。言葉遊びの「無駄口」。一種の語呂合わせで、何かの一言に語呂の良い言葉を加え、おもしろさや威勢の良さをまぶす。映画の寅さんがよく使っていたが、最近はあまり聞かれない。


▼「親ばかちゃんりんそば屋の風鈴」。親の欲目や過保護を冷やかす、この無駄口はまだ使われている方だろう。『蕎麦(そば)の事典』によると宝暦(1751〜64年)ごろ、江戸の町に屋台に風鈴をぶら下げたそば屋が登場したとあるが、これとの関係か。


▼「親ばか」も控えめな風鈴の音ほどなら笑いの種にもなる。されど、ここまでくると親ばかの親とばかの順をあべこべにしたくもなる。山梨県山梨市の職員不正採用事件である。

▼中学校長が自分の息子を市役所に採用してもらおうと当時の市長(収賄容疑で逮捕)に現金八十万円を渡したとして贈賄の容疑で逮捕された。

▼子どもを等しく扱うべき立場を忘れ、わが子ばかりはと裏口採用を頼む校長とそれを請け負う市長。古い社会派ドラマも顔を赤らめる展開である。これが二十一世紀の日本とは、頭を抱える。


▼いたたまれないのは採用された息子だろう。息子の将来を心配したのかもしれないが、とどのつまりが息子を傷つけている。その「あたりき」がなぜ分からなかったか。風鈴の音が寂しく聞こえる。

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 前山梨市長、補欠枠を急きょ導入 校長息子採用で? 
 山梨県山梨市の職員採用を巡る汚職事件で、前市長の望月清賢容疑者(70)=収賄容疑で逮捕=が昨年の試験時に急きょ補欠合格制度を導入していたことが、市関係者への取材で分かった。

 同県甲州市立中校長の萩原英男容疑者(57)=贈賄容疑で逮捕=から現金を受け取った後、補欠合格としていた萩原容疑者の息子の採用を正式決定していたとみられることも判明。警視庁は、望月容疑者が市長権限を使って制度変更した上、現金授受が採用確定の後押しになったとみて調べている。

 市関係者によると、昨年9月18日、マークシート方式の1次試験を実施。萩原容疑者の息子を含む31人が通過した。11月6日には市長面接と小論文の2次試験があり、13人は合格ラインに達していたが、息子は含まれていなかった。
 警視庁は22日午後、望月容疑者ら3人を送検した。
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