みえ教育ネットワーク

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臨時教職員の退職理由は「自己都合」ではなく「任期満了」に!!!

 三重県では、臨時教職員が退職するとき、その理由は「任期満了」ではなく、「自己都合」とされてきました。その結果、退職手当が60%しか支払われてこなかったのです。これに関して三重県臨時教員問題を考える会のみなさんは、当局にくりかえし是正を求めてきました。そしてついに平成25年度から「任期満了」がみとめられたのです。「これだけのことに14年もかかった」と「考える会」の関係者は語っています。
 みえ教育ネットワーク教職員ユニオンも県教委交渉でこの問題をとりあげました。以下、そのときのやりとりです。
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ユニオン:任期満了なのに、どうして自己都合になるのか。四日市では、退職の上申書には、自己都合ともうはじめから印刷してあるが、何の自己の都合もなく退職するわけで、それを自己都合とする気持ちを考えてもらいたい。自己都合というなら納得できる説明がほしい。

県教委:もともとの採用の条件としての一年間の設定があるので、そこを承知の上で応募され、採用されというところで期日がはじめからあきらかな部分の中で働いてもらっているので、この時点になると一旦は辞めてもらわなければならないとなっている。そのほかの形はとれないので、自己都合でお願いしている。

ユニオン:なぜはまらないのか。

県教委:3条1項の条件があるので、例えば10年以下の場合だと(1)死亡退職、(2)10年以下の定年退職、(3)10年以下の勧奨退職など3つの限られた場合について支給することになっている。それにはまらないので、今のような形でお願いしている。

ユニオン:2項の疾病または死亡以外が、すべて自己都合であるとは書いてない。講師の人が任期満了で辞めるのはどこにも当てはまらないです。

ユニオン:1項にも2項にも当てはまらないのなら、納得のいく説明をきちんとしてほしいし、条文に問題があるようならその検討もしてほしい。施行規則の中には、任用期間満了による退職というように、選ぶ項目も入っている。この施行規則の第9号様式の退職理由欄や、厚労省が出している退職証明にも「期間の満了による退職」という項目が入っている。それがあるのに、入れるところがないからここに入れておくというようなやり方は納得できない。

ユニオン:自己都合と印字されてくる講師の方の気持ちを考えてもらいたい。条例に当てはまらない、当てはめるところが明確に説明してもらえないのならば、そこのところをもう一度考えてほしいと思う。他府県でも、全部が全部60/100ということでもないし、100出しているところもある。検討をしてほしい。私たちも講師の方にアンケートをとるが、強く要望が出ているのでお願いしたいと思う。
以上、「みえ教育ネットワークニュース81号」(2012年12月12日)より
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 退職が「自己都合」ではなく「任期満了」なら、退職手当は100%支払われるべきです。みえ教育ネットワークは、引き続き三重県教育委員会に対し是正を求めていきます。

<参考>
 臨時教員問題を考える会/三重のHPに次のような記事が出ています。許可を得て引用します。
職場de問答 『自己都合』は嘘だった
(^_^;) 先生、今年もやっぱり『自己都合』でしたよ。
  考太郎 ああ、その話ね。それ、今年度(平成25年度)からだから。君の退職は3月、昨年度になるからね。
  (^_^;) そうだったんですか、残念です。
 考太郎 次の退職では、『任期満了』と書けるはずだよ。
  (^_^;) そうですね。楽しみです。
  考太郎 退職が楽しみっていうのも変な話だが。
  (^_^;) ところで、臨時教職員の退職の理由が、『自己都合』から『任期満了』になって、何か変わるんですか。
  考太郎 うん、基本的には何も変わらないだろうね。それで直ちに退職手当が増えるわけでもないようだし。書類だけのことのようだ。
  (^_^;) なあんだ。
 考太郎 とにかく、今まで臨時の場合は、何でもかんでも『自己都合』としていたことが間違いだったと、県教委が認めたということは大きいね。講師だから『自己都合』、1年未満だから『自己都合』、いろいろ勝手な理屈をこねて認めてこなかったんだからね。
  (^_^;) 嘘を書かされていたわけですからね。
  考太郎 りっぱな「虚偽公文書作成罪」だ。
  (^_^;) 何ですか、それ?
  考太郎 とにかくだ、任期途中で辞めさせられるときでさえ『自己都合』と書かされていた。
  (^_^;) ひどい話ですね。
  考太郎 産休を取っていた人が不幸にして流産してしまった。すると産休が終わってしまって、補充で入っていた講師は任期途中でクビだ。辞めさせられる当人にとってみれば、ただでさえ途方に暮れているところだろうに、自分が悪いかのような書類を書かされる辛さは相当なもんだろう。
  (^_^;) 「学校の都合」でと書きたくなるところですね。
  考太郎 実際に『自己都合』と書くのをあくまで拒絶した人もいたんだよ。
  (^_^;) どうなったんですか?
  考太郎 勝手に書き直された。
  (^_^;) あちゃー。でもそういう屈辱だけは今後なくなるというわけですね。
  考太郎 それだけじゃない。『自己都合』じゃなくなったんだから、退職手当を40%カットする根拠がなくなったんだ。
 (^_^;) ということは?
  考太郎 今後、「退職手当条例」通りに100%支給を求めていくことになるだろう。

(^_^;) ……… 講師3年目の若者。臨時教職員制度について未だよく知らない。
考太郎 …… 定年間近のベテラン教師。講師の待遇に詳しい。

三重県臨時教員問題を考える会HP2013年3月29日「職場de問答『自己都合』は嘘だった」より)
 http://86himawari.blog72.fc2.com/blog-entry-157.html