みえ教育ネットワークは3月31日(日)午後、買い物客でにぎわう四日市駅前で「競争をあおり、教育をゆがめる、全国一斉学力テストの中止を求めます」というチラシとティッシュ配りをしました。中には「せんせーい」とかけ寄ってきてくれる卒業生や、「あら先生ごくろうさま」と声をかけてくれる元同僚もいたりして、楽しいひと時でした。
平成19年に始まった学力テスト、7回目の今年は、再び悉皆(しっかい)調査として4月24日に全国の小6と中3全員を対象に実施されます。これにかかる国の予算は60億円。これまでの7回で合計350億円にもなります。これが学力向上に役立つのならともかく、現実には、まったく逆の現象がおこっています。
点数を上げるために、「落丁・乱丁がないか確かめる」と称して事前に問題を生徒に見せたり、テスト中に間違った箇所を指さして教えたり、授業時間を削って過去問題をやらせたり・・・。四日市では教育委員会の指導のもと去年のテスト問題が対象生徒全員に配られています。まさに「学力テストあって教育なし」という情けない実態です。
チラシでは「子どもに確かな学力がついているかどうかを調べるのは悪いことではありません。しかし、現在、文部科学省が実施している『全国学力テスト』は、ばく大な費用をかけながら、全く現場に活用されないだけでなく、競争をあおり、教育そのものをゆがめる大きな原因となっています。このような弊害の多い、学力テストは、まず、いったん中止し、もっと現場教師や子ども・保護者の声を集め、内容や実施方法、実施の是非を再検討すべきです。」と述べています。
みえ教育ネットワークでは同様の宣伝行動を4月12日(金)17:30より津駅西口でも行なう予定です。
グラフの説明
○ H19年度から3年間は悉皆(しっかい=全員)調査
○ H22は3割抽出調査
○ H23は3割抽出調査の予定だったが大震災のため希望校に問題配布のみ(グラフは当初予算額)
○ H24はこれまでの国語・数学に新たに理科を加える。3割抽出とはいえ、各県で参加を強制する動きが強まり、実施率は81.2%(全国)。三重県では99.3%。その分の費用は地方負担。
〇 H25(今回)はふたたび悉皆調査。