みえ教育ネットワーク

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衝撃!大内裕和さんの記念講演

奨学金とブラックバイトを放置すれば、日本社会は崩壊する!
衝撃!大内裕和さんの記念講演

  2月7日(土)、津市河芸公民館で「2015春を呼ぶ!みえ教育ネットワーク教育研究集会」が開かれました。午前の記念講演は大内裕和さん(中京大学教授)の「奨学金とブラックバイト〜アベノミクス新自由主義政策の中で学ぶ若者たち〜」。

  大学生の52・5%奨学金を借りており、その額は平均450万円

  しかし正規の仕事につくことは難しく、毎月3〜4万円の返済が重くのしかかる。「利子が付くぐらいなら借りない」と、がんばる学生はブラックバイト。クリスマスケーキが売れ残り、「買い取れ」と言われるケースも。

  新自由主義のもとで若者がいかに過酷な状況に置かれているか、多くの事例をもとにリアルに告発。「このままでは若者は結婚できない、子供が産めない、親の老後を支えられない、日本社会の崩壊です。多くの人に知って欲しい。今日の話を広げて欲しい。」大内先生の熱い訴えが、会場いっぱいの参加者の心に届きました。
 

  午後は3つの分科会 1「学生・若者の経済的困窮〜大内さんの講演を受けて〜」 2「今求められる道徳・平和教育〜安倍流教育改革に抗して〜」 3「学テ体制とみえスタディー・チェック」に分かれて熱心な討議が行われました。 
 
  以下、参加者の感想を紹介します。

  奨学金がこれほど深刻とは知らなかった。自分の頃は(教育学部だったので)、ほとんどの人が奨学金を受けていて、教員になったので返還しなくてよかった。今もそんなもんだと思っていた。教育は国がやるもの、それがこんなに壊されていたとは。今日の話をみんなに広げて行こうと思います。自分だけではうまく言えないかも・・・。ホームページで勉強しますね。

   講演はまさに「目からウロコ」の連続でした。奨学金制度がこれほどホットな問題であるとは・・。たしかに自分自身、自治体の存在そのもの、さらには国のあり方そのものにかかわるものであるということが、よくわかりました。何としても現状の問題と運動の方向性を広げていくことが必要だと思いました。その点では「学力テスト」問題と共通している所があると思います。

   日本は大変なことになっているのだとわかりました。奨学金の問題、雇用の問題、少子化の問題、すべてつながっているとわかりました。

  本当に勉強になりました。教育や福祉までもうけの対象にする新自由主義、何としても止めなければと思います。一部のグローバル富裕層に支配される地球になんかしてはいけない。と、大きな感想ですが、まずは日々まわりに手をつなげる人を一人でも・・・。コツコツですね。

  ブラックバイト問題は非常に関心があります。近年ブラックバイトは当たり前すぎて、ブラックであると気づかない現状があります。高校生でバイトをしていたり、高校を卒業してすぐバイトを始めた若者には、知識もなく働いた経験もないので、それが当然だと思ってしまいます。

  私も高校でバイトをしていたとき、21時半過ぎて定時も過ぎていたので「上がっていいですか?」と聞くと、「いや、人いないでしょ、見てよ。」など当然のように言われ、それが普通のことだと思っていました。

  高校で1社、大学で3社のバイト経験がありますが、終業時間であったり、強制的な出勤、サービス残業など違法行為があり、労働法を守られたことはありません。しかもそれに抵抗できないような労働環境の空気があると思います。

   奨学金の返済は若者に大きな負担となっていること、それが就職や結婚、出産にも影響してしまうことなど、本当に深刻な問題になっていることに気づかされました。どんどん運動を広げて行かなければと強く思いました。

  今回大内先生の講演を聞きに来たのですが、分科会も是非参加したかったです。時間の都合上、できなかったのがとても残念です。私自身教員をめざしているのですが、こうして誰でも一人でも入ることのできる教職員組合があることはとても素晴らしいことだと思いますし、更にこうした奨学金や道徳・平和教育についての会を開かれ、現場が非常に多忙な中、勉強をされているということは素晴らしいと思いました。

  三重県にこうした熱心な教員がたくさんいらっしゃると言うことを知り、教員になりたいという意欲がわきましたし、教員になってからも奨学金問題に取り組んでいこうと思いました。ありがとうございました。

  大内さんの訴えは、かつて日本育英会労組が「サラ金まがいの制度に変質させるもの」であるとして有利子導入に強く反対していたこととまったく重なります。事態はそのとおりになりました。問題の核心は「教育の無償化」であると思います。教育が個人の営為にとどまらず、社会的なもの(公共的なもの)であるという感覚が、日本の今の社会には乏しすぎます。