みえ教育ネットワーク

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「6時にはいつも帰ってきていた」「書類も少なかった」………昔はよかったとベテランの先生は言います

 青年教職員の声
 「クレスコ10月号」は全教の勤務実態調査結果を詳しく載せています。その中にある青年教職員の声が載っていました。「まさに実感だなあ」と共感する人も多いのではないでしょうか? 以下、引用します。
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  みんな自分のことで精一杯
                          小学校教員・女性(6年目)

 「昔はよかった」と、ベテランの先生は言います。「6時にはいつも帰ってきて、7時に帰ったら何かあったのかと心配された」「○○の書類なんて書かなくてよかった」「放課後や日曜日は、地域のサッカーを教師が教えていた」と、次々と出てきます。

 「えっ! そうなんですか!」と、今では考えられない[生活に驚くばかり。昔を知らない私は、昔と今は何が変わったのかを、いろんな先生に聞いてみました。子どもが違う、会議が増えたなど、いろいろありましたが、次のことばがすべてを物語っているように感じました。

 「今は、みんな自分のことで精一杯」 
 私は、一つひとつに時間がかかったり要領が悪かったりしても、若いから仕方がないと思っていたけれど、ある程度経験を重ねた先生でも、いつも仕事に追われていたり、突然療養のため休暇に入ってしまうような現状を見ていると、経験を重ねたからといって、この生活が楽になる保証はないなという気がしてきました。

 どうしてみんな、自分のことで精一杯なのでしょうか。
 初任のころは、放課後に会議があるかなんてあまり気にせず、子どもとおしゃべりをしていました。そこで、家庭がしんどい子なんかと勉強したり、関係をつくったりしていました。しかし今は、「今日は何の会議だったっけ?」と毎日気にしています。「早く帰りなさい!」と追い出しては、子どもとの距離が離れていきます。 
レポートや書類の種類や数も増えていて、自分のことはいつも後まわし。これは、経験を重ねれば重ねるほど、比重が重くなっているように感じます。ここに、生徒指導や親からの苦情が入ったら、もうクラスは終わりです。さらに、土曜日授業が復活し、休む時間さえ奪われたら、この先もう体はもちません。

 学力低下体罰問題を指摘するなら、もっと教育にお金をまわし、教職員を増やして、教職員に子どもと向きあえる時間をください。
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 今年の夏、みえ教育ネットワークが実施した「新採教員アンケート」では「忙しいけど自分が未熟だからしかたがないと思っている」という謙虚な声と同時に、「部活動が多すぎる。何とかしてほしい」「若いんだからと何でも押し付けられる。自分の時間がない」という訴えや、「毎日、早出・残業、時間外労働は月80時間以上」などという実態が明らかになりました。

 じっくり子どもと向きあい、同僚や先輩と語らい、教師としての力量を高めていくうえで、ゆとりある職場環境は何よりも大切です。過重労働の解消、そのために教職員の定数増をはかること、を県や国に向けて、ともに要求していきましょう。