みえ教育ネットワーク

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NHKの番組「時論公論」で西川龍一解説委員が学力テストの問題点を次のように指摘

「学力テスト結果公表の影響は」

 NHKの番組「時論公論」で西川龍一解説委員が学力テストの問題点を次のように指摘しました。紹介します。(以下引用)

文科省が方針転換
  今回の学力テストから、文部科学省は、結果の公表について、これまでの方針を転換しました。結果がまとまるのは8月下旬になりますが、その際、希望する自治体は、学校ごとのテスト結果をまとめて公表することが可能になったのです。
 テストの結果について、文部科学省は、都道府県ごとの平均正答率など全体の状況をまとめて公表してきましたが、自治体による公表は認めてきませんでした。学力の一部の評価で学校の序列化を生み、学校間の競争が激化する恐れがあるというのが大きな理由です。こうした恐れは解消されたわけではありません。

始業式の翌日から算数のテスト
   静岡県内のある小学校では、今月の始業式の日から、6年生の担任が子どもたちに「学力テストを意識しながら勉強していく」ことを呼びかけ、始業式の翌日から算数のテストを行いました。さらに、学力テスト本番の1週間前には、去年の学力テストの問題を子どもたちに解かせたと言います。本番のテストに少しでも慣れさせようというわけです。静岡県教育委員会によりますと、こうした対策は、県内のほとんどの自治体が取り組んでいるということです。取り組みの目的としてうたっているのは、「学力向上」です。学校が子どもの学力の向上に努める、しごくもっとなことですが、中には、来年学力テストを受ける小学5年生と中学2年生向けに学力テストの模擬試験を行う自治体もあると言いますから、学力向上対策と言うより、“学力テスト対策”です。唯一数値として比較できるのが、学力テストの結果であり、学校の成績がどこまで公表されるかわからないとなれば、少しでもよい結果を残せるようにしておいたほうが得策だという学校現場の本音が見て取れます。

点数をとるための対策ではなく・・・
 多くの人たちが建前では違うと言いながら、テストの点数を競い合ってよい点数を取ることこそが学力の向上だという考えからなかなか抜け出せずにいます。学力テストの点数を取るための対策ではなく、学力全体を底上げすることで、結果的に学力テストの点数も上がっていく。手段と目的を逆転させるのでなく、本来あるべき対策こそ必要であることを、きょうのテストの前にもう一度確認しておきたいと思います。

時論公論 
2014年04月22日 (火) 午前0:00〜
西川 龍一 解説委員

 全文はNHK解説委員室のページで読むことができます。
 http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/186098.html