みえ教育ネットワーク

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着実に進む小中学校普通教室のエアコン設置

   普通教室100%設置の市町
     小学校 6年前5市町 → 今年 9市町
     中学校 6年前5市町 → 今年11市町
  (来年はさらに2市町が設置を予定)

 グラフ上は、小学校普通教室  
 下は、中学校普通教室

   10月11日〜19日、みえ教育ネットワークは「2016みえ労連・自治体キャラバン」の一翼を担い、15町教委(昨年は14市教委、隔年実施)との懇談に取り組みました。各地で教委事務局のみなさんと子どもの様子や、教育条件・労働条件の向上について懇談しました。木曽岬町度会町南伊勢町大台町御浜町では教育長さんと膝を交えて懇談することができました。

   エアコン設置
   見出しのようにこの6年間でエアコン設置は大きく前進しました。さきがけは東員町でした。「夏の体育のあともすーっと汗が引いていく」「子どもがイライラせず、トラブルが減った」という東員町教委の声を各教委で紹介し、エアコン設置を求めてきた私たちとしてはうれしい限りです。
   今年も「学校訪問したら階段を上がるごとに暑さを実感した。来年は一部つけたい」(M町教育長さん)との声がありました。
   もちろんこれは各地の住民運動などが相まっての成果です。今後四日市市など未設置の自治体への働きかけを強め、全ての学校でエアコン100%を実現したいものです。                      (↑写真は度会町教委との懇談の様子10月14日)


   土曜授業
   文科省三重県が学力向上と結びつけて推進する土曜授業ですが、各地の教育委員会の受けとめ方には温度差があります。回数も3回から11回までとさまざま。「週休2日が定着しており、教委としては最後まで反対した。今年は5回だが来年は3、4回程度に減らしたい」(T町教委)という声も。

  私たちは「全国的には土曜授業を実施しているところは4分の1。子どもや教員の負担は大きい。隣の和歌山県は実施していません」などと紹介し、土曜授業による教職員の過重労働などについて懇談しました。

   部活動 部活動の負担軽減も大きなテーマです。教委のリードで10年前から月曜は部活なしにしているところ(T町)もありますが、ほとんどの所は「熱心に取り組んでいただいているので休めとは言えない」というのが現状。
   外部指導者を導入したとしても「練習中は先生は必ずついてくださいというのが今の規則です」(K町)という状態では、必ずしも負担軽減にはならない。

   名古屋市では外部顧問を「非常勤特別職」として任用し、単独指導ができるようにしている(小学校13人、中学校96人)。多治見市では部活動と社会体育を切り替えて、時間が来たら外部指導者に任せるようにしている。全国のさまざまな工夫に学ぶことが必要だと思いました。

   学力テスト
   私たちが「百害あって一利なし」と批判してきた学力テストですが、三重県知事はあいかわらず全国平均以上をめざせと言い、三重県教育長は各市町に点数公表を迫っています。
   しかし29市町のうち平均点を公表しているのは度会町紀宝町などごく一部。全市町の平均点は文科省から市町に知らされていますが、「競争をあおるから」と公表しない教委がほとんどです。とは言え「されど学調」(K町教育長)です。

    学力をつけることは大事なこと。でもそれは学テのためではない。結果として学テでもそこそこの成績を出せたらそれでいい、というのが多くの教育委員会の考えです。T町では基礎基本を大切にした独自の国語テキストを作り、全員が合格するまで検定試験をしています。M町では読書力が大切と、今年から図書館司書を配置しました。K町では貧困家庭対象に無料塾を計画しています。M町の担当者は「沖縄は過去問の繰り返しで順位を上げたが、点数だけにこだわるのは間違い。」「活用力が強調されるが、正答率6・9%の問題を出す意味がわからない。問題が読み取れない子も多い。大切なのは基礎基本。」などと熱く語ってくれました。私たちの思いと通い合うものを感じました。

   その他
 あちこちで「これはいいい資料ですね。他の市町との比較ができる」(M町)などと「アンケート集計表」は毎年好評をいただいています。確かにエアコンや中学校給食の実施状況、市町独自の講師や図書館司書や介助員などの雇用状況、外国人児童生徒数、学校統廃合計画・・・などが一目瞭然。今年は子どもの貧困ともかかわって就学援助の受給率なども新たに加えました。

   みえ教育ネットワークはみえ労連と力を合わせ、今後もアンケートと懇談に工夫を凝らし、三重県の教育をよくするために、いっそうの努力をしていきます。