えっ!三重県教育委員会が自衛官募集?
7月1日、安倍内閣は、「集団的自衛権の行使」を認める閣議決定を行いました。その翌日、7月2日には、このチラシが三重県内の高校の門前でいっせいに配布されました。配布したのは制服や迷彩服姿の若い自衛官でした。
東日本大震災で、がれきの中、救助に奮闘する自衛隊員の姿をテレビで見た生徒の中には「僕もあんなふうに人の役に立ちたい」と自衛隊にあこがれる生徒もいるでしょう。しかし、今後の自衛隊は7月1日以前の自衛隊ではありません。今までは専守防衛でしたが、これからは海外で戦争することができるのです。そんな自衛隊に、教え子を送ることができるでしょうか。
しかもこのチラシ、よく見てください。三重県と並んで三重県教育委員会の名前が入っています。三重県など自治体には、自衛隊法で「隊員の募集に協力する義務」というのがあるそうです。しかし、教育委員会は一般行政からは独立した機関で、そんな義務はありません。あえてここに名を連ねることを、5人の教育委員は「教育委員会」として十分に話し合いをして決定したのでしょうか? あるいは事務局の独走でしょうか?
教育委員会制度改正法が成立し、国や首長の教育行政への関与が懸念される中、三重県教育委員会がこのような不用意な行動をとったことは理解に苦しみます。県民が納得できる説明をしてほしいものです。 (Y)