みえ教育ネットワーク

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今やるべきはスタディチェックではない

今やるべきはスタディチェックではない
相次ぐイベント中止

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 人類の前に立ちはだかる新型コロナウイルス。今、世界は立ち止まり後ずさりしています。東京オリンピックパラリンピックの延期をはじめ、あらゆる集会が縮小・中止・延期を余儀なくされています。

 

 三重県内においても
30人学級を求める会講演会   4/26 → 中止
三重県中央メーデー        5/1 → 中止
「さようなら原発映画とトーク」  5/2 → 中止
憲法を考える三重県民の集い    5/3 → 中止
三重民教連初夏の教育集会     6/7 → 中止
三重県母親大会         6/21 → 来年5月に延期
 など中止・延期が相次いでいます。

 

 そんな中、みえ教育ネットワークは4月18日(土)、予定していた運営委員会を、「三密」を避けるために急きょ「メール会議」に切り替えて実施しました。一斉休校で混乱する各地の様子が、メールを通して生々しく報告されました。

 

 学校現場の混乱
Aさん
 津市の私の小学校では、8:30~15:30まで6限分の時間子どもを受け入れ。3月の人数よりはすこし減りましたが、400人弱規模の学校で25人ほどです。私の学年は毎日8人ほどいるので、2人の担任で見ています。1学習(宿題プリントをする)、2外遊び、3ビデオ鑑賞、4学習・弁当、5読書、6カードゲーム(かるた・トランプなど)のメニューで1日が流れていく。三密を避けるようにと言われていますが、トランプやかるたをやっているのは矛盾。机や手のアルコール消毒はやっていますが・・・。

 4月中にやらないといけない仕事がたくさんあって、先週だけではまだ終わらなかったです。定時退校だけはほぼまもれるようになって、それは嬉しい。子どもが帰るのは15:30なので、会議はその後です。

 

Bさん
 四日市は、急きょ登校日がなくなり、2週間分の宿題や手紙を郵送することになり、対応でてんやわんや。一時預かりも、3月はいなかったのに、今月は60〜70人も来ています。受付時刻よりも早く来たり、約束の玄関まで来なかったり・・・。送迎が原則ですが、できない親もいて、なし崩しになっています。心配で会いに行きたい子たちもいるのですが、それもだめと言われています。いつまで休校が続くのか。こんな時こそ、学んだり話したりしたいのに、できないもどかしさ。

 

Cさん
 鈴鹿市は14日に「明日から休校」といわれ、保護者から抗議の電話が多数。23日と30日出校日でしたが、これも昨日中止に。今困っていることは、学習の予定が立たないということと、職員の勤務を減らすことは言われず、休むなら年休なので、講師の先生が採用試験などのために年休を取っておきたいということ。

 

Dさん
 3月から合わせれば1ヶ月以上の休校、どこまで続くかわからない状況。愛知県の知り合いからの情報で、夏休みは8月1日から3週間ということを決めたらしい。現場では夏休みが減ることに関しては覚悟しているという感じです。自分としては1日に7限も授業するよりはいいかなと思っています。

 

スタディチェックが届いた
 その中でとんでもないことが・・・。県教委から学校に一斉にスタディチェックが送られてきたのです。

「生徒もいないのに、県教委がスタディチェックを送りつけてきた」

「まだやるっちゅうんや、と職員室ではみんなあきれている」

「全国学力テストは中止すると文科省は決定した。当然スタディチェックも中止すべきではないのか」

「5月12日実施、採点は業者委託、と教委は言っている」

「学校が再開されたら授業の遅れを取りもどすことが最優先。スタディチェックどころではない」

 ・・・そんな議論の中で県教委に対してスタディチェック中止の申し入れを行うことになりました。さっそく申し入れの文書を作りました(別項)。他にも役員体制の強化、県教委交渉、臨時教員の問題、民教連活動への支援などが議論されました。初のメール会議でしたが、コロナに負けずに開催してよかったです。  (よ)

 

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2020年4月23日     
三重県教育委員会事務局 
教育長  木平芳定 様
                   みえ教育ネットワーク教職員ユニオン
                        執行委員長   大原 敦子

 

         スタディチェックの中止を求める申し入れ

 日頃は三重の子どもたちの豊かな学びへのご尽力に敬意を表します。

 さて新型コロナウィルスの感染が全国的に止まりません。三重県内においても各市町で休校措置がとられ、子どもたちはもとより教職員や保護者はこれまで経験しなかった困難に直面しています。すでに休校が2ヶ月近くに及ぶ中で、何よりも子どもたちの学習の遅れが心配されます。学校が再開されたらどうやって遅れをとりもどそうかと、関係者が心を痛めているところです。

 さて、そんな中、三重県教委から本年度の「スタディチェック」が各学校に送られてきました。5月12日実施との指示ですが、そのようなことができるとお考えでしょうか?

 すでに文科省は今年度の全国学力テストの中止を決めました。学校が再開されたら、直ちにすることが、たくさんあります。スタディチェックに割く時間はありません。にもかかわらずスタディチェックを実施しようとされる意図は何なのでしょう。現下の学校生活の中でスタディチェックこそが最も大事なのでしょうか。私たちは教育委員会の意図を図りかねます。そこで以下申し入れます。

1 本年度のスタディチェックは実施しないこと
2 送付されたスタディチェックの利用方法は各学校にまかせること
3 来年度以降のスタディチェックについても中止を含め、見直すこと

                                以上