みえ教育ネットワーク

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3ヶ月近くの休校が明けた学校は今・・・ コロナの心配を抱えながら、 新たな課題に立ち向かう教師たち


みえ教育ネットワークは「ZOOM」で会議をしました  

3ヶ月近くの休校が明けた学校は今・・・
   コロナの心配を抱えながら、
    新たな課題に立ち向かう教師たち

 

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 5月16日、みえ教育ネットワークは、定例の運営委員会を、はじめてZOOMを使って行いました。休校が続く中、非常勤講師など職場の非正規労働者の給与補償が行われているかなど、対面での会議と変わらぬ真剣な議論が行われました。

 全国学力テストは中止になったのに、三重県教委は「スタディチェック(三重県版学力テスト)」を各学校に送りつけてきました。私たちは「こんな時にまだやるっちゅうんか」という怒りの声を届けながら、4月23日に県教委にスタディチェック中止を申し入れました。

 

 その後、担当者に問い合わせた結果、「実施は一部の学校に限定。採点は業者委託」との回答を得ました。「全員に実施し、テスト実施後すぐ教師が採点することで、子どものつまずきが見えてくる」という従来の論調に変化が見られます。

 

 「現場の負担軽減を」という私たちの主張が一定反映されたものと評価しますが、新型コロナで3ヶ月も授業ができないという状況の中で、それでもスタディチェックにこだわる姿勢は「優先順位を間違えていないか」との疑問を感じます。この問題は秋の県教委交渉に向けて、徹底的な検証が必要です。

 さて、緊急事態宣言が解除され、三重県内の学校では5月18日から分散登6月1日から平常授業、というところがほとんどです。そんな現場からのリポートです。

 

「音楽」歌わない、「体育」大声出さない 「行事」中止・延期
                       Nさん(特別支援学校)
 休校3か月目の5月に入り、学校での見守りを利用する児童生徒が増え、多い日は4分の1程度の利用者がいました。登校しない生徒のためにリモートの朝の会を実施、ネット環境がない家庭には県からタブレットの貸し出しもありました。

 

 5月18日からの2週間は分散登校で、火曜日が小学部、水曜日が中学部、木曜日が高等部の登校日でした。授業をガッツリするクラス、見守りの日と同じようにのんびりするクラス、それぞれ過ごしました。

 

 給食の時間は、ほぼ全員食堂て食べていたのを、高等部の生徒・職員が教室で食べ、空いた席に小中の児童生徒・職員が対面を避けて座って食べています。

 

 職員の3密を避けるため、時差通勤、在宅勤務が推奨されていましたが、緊急事態宣言が解除になると在宅勤務は突然取り消しになりました。給食4月までは職員全員分と見守り希望の児童生徒分が提供されていたのが、5月は職員分が打ち切られて弁当持参になるなど、出される指示がコロコロ変わり、混乱しました。

 

6月1日からは全員が登校します。3密を避けろと言われていますが、それでは支援ができません。音楽は歌わない、体育も大声を出さないなど言われていますが、難しい注文です。1学期の行事は中止または2学期に延期になり、文化祭は開催しますが、どんな内容になるのかを話し合っています。

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国語はともかく、算数は単元を飛ばすことができない
                    Oさん(津市・小学校)

 5月18日からの週間は3限授業でした。分散登校をしている学校が多い中で、うちの学校は集団登校をしていることもあって、全員が一斉登校です。分散登校の学校は、午前と早出の午後とに分けて同じ授業を2回していると聞きました。それもしんどいですね。

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 クラスの人数は(3密を避けるため)25人程度と言われていますが、今の学年は30人なので、特別支援学級の子が、支援級で学習することで、25人程度に合わせています。

 

 子どもたちは、また4月の状況に戻っています。当然のことですよね。新しく同じクラスになった子の名前はまだ覚えていないし、休み時間は、もとのクラスの子と遊んでいるし・・・。3限授業の前に帯時間まで使って国・算の時間を作っています。(はっきり言って何も出来ませんが。)3限の中では、体育や図工や音楽などは減らして、国・算を中心に学習している状況です。学活の時間で係活動の充実や休み時間の楽しい活動を考えたいけれど、出来ていない状況です。

 

 国語は今までの単元を軽く扱うことで、なんとか追いつきそうですが、算数は単元を飛ばすことは出来ないので、遅れが出てきます。普段よりは短時間で学習せざるを得ないです。1学期の学習の1単元ぐらいは2学期に持ち越すのかなと思っています。

 

 3限授業の後は、学童の子たちの弁当の時間、受け入れの子(全校で2人)の5・6限の相手をするという流れです。午後はしっかりと時間が取れて、宿題の丸付け、教材研究ができました。もちろん定時退校です。が、明日(6月1日)からはそういうわけにはいかないだろうと思います。

 

 

マスクで顔が見えない 机を寄せて話し合えない それが悩み
                      Kさん(四日市・中学校)

 私は週4日勤務の非常勤講師ですが、1限から4限まで全て授業が詰まっていて、空き時間はゼロという過密労働です。休み時間は職員室には帰らず廊下で待機するなど、

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 普通に考えると「ひどい扱い」ですが、そのぶん朝の交通指導や昼食指導はなし、毎日2クラス分の漢字テスト採点とノート点検をすると勤務時間いっぱい。それから昼食をとり、帰宅。授業がしたい僕にとってはすごく充実したサイクルの毎日です。

 

 また、2ヶ月の空白のお陰で、つまらない教材はすっ飛ばし、本当に生徒が興味を持って力もつけられる「勝負教材」に集中できるのもありがたいですね。「最初のシラバスを作り直せ」との指示には、「しめた」と思い、ひとりニヤけるのを我慢してました。ただ、生徒全員がマスク着用なのと、机を近づけての話し合いが出来ないのが一番の悩みです。

                                  以上