みえ教育ネットワーク

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みえ教育ネットワーク総会を開催しました

みえ教育ネットワーク総会を開催しました

 

 去る9月7日(日)みえ教育ネットワーク第18回総会が津市内で行われました。コロナ感染拡大の中、広い会場で隣との距離を取り、全員マスクでの開催となりました。はじめの挨拶でOさん(四日市)が「18年前、湯の山で合宿して新しい組合を準備したことを思い出します。今日の参加者は私の知らない人がたくさんいて、うれしい」と語りましたが、みえ教育ネットの歴史とその後の発展には感慨深いものがあります。 

 

 総会議長は臨時教員のAさんが勤めてくれました。採用試験に挑戦しながら今は民間企業で働いています。Aさんはひと通りみなさんの発言を聞いた後、「民間企業は1分単位で残業代を払います。30分単位で払っていたマグドナルドや15分単位で払っていたセブンイレブンには労基署から指導が入りました。」「着替えも勤務時間に入る。タイムカードを押してから着替えをすると、違法となるので、会社は慌てる」などと紹介しました。Aさんはホンダ関連の物流会社に勤めていますが、長時間ただ働きの教員の世界がいかに異常な世界か、民間の視点から教えてくれました。

 

 以下総会の模様を再構成して、ダイジェストで・・・。

 

コロナ禍の学校

・コロナのもとで現場には次々と場当たり的な指示が来る。それに応じて準備してもすぐに壊される、そんなことの繰り返し。そんな時「年間計画を出せ。」できるわけがない。                     (県立学校)

 

・ 遊ぶこともできず、自由のない子どもたち、テレビをつけてもコロナばかり。「もういやーッ」とストレスをためているのがかわいそう。      (学童保育

 

・コロナで帰国した子(中国やブラジル)にオンライン授業。普段の授業をしながら オンライン授業は大変。教員も生徒も疲れている。       (高校)

 

・小3・41人学級を担任している。5月の分散登校は午前・午後、半分の人数で授業し、少人数学級のありがたさを実感した。         (小学校)

 

・オンライン授業を初めて実施した。「これは今後につながるかも」と新しい発見があった。行事の精選も思い切ってやれた。精選してみたら「なくてもいいもの」が見えてきた。コロナはわざわいには違いないが、福となすこともできる。 (特別支援学校)

 

勤務時間中の「自己研鑽」を認めない?!

・小学校2年生を担任している。週4コマの空き時間があるが、実際には「たいへんな子」につくので実質ゼロ。時間外労働の時間を書くことになっているが面倒なだけ。朝1時間+夕方2時間、毎日3時間で記録。       (小学校)

 

・1か月の時間外勤務を45時間以内にせよとの圧力を感じる。7時には帰ってくださいとか、6時以降、保護者への電話はするなとか。でも実際には仕事を家に持ち帰るだけ。                   (小学校)

 

・放課後の自己研鑽の時間を「勤務時間に入れるな」との指導がある。教材の準備や教材研究以外にも、教育書を読んだり、知識教養を高めるための本を読んだりする時間も必要なのに。                         (小学校)

 

・超過勤務を45時間/月以内にしないと「年間を通じた変形労働時間制」の導入の前提が崩れるからそのような指導があるのではないか。

・自己研鑽の時間を引いて、残業時間を報告せよと校長から言われている。

                           (特別支援学校)

 

・「ネットを見る時間や朝のコーヒーは勤務時間に入りませんよ」と校長は言っている。実際には45時間をオーバーしているのに「オーバーした人は部活動をやめてください」と言われるので、自己研鑽として勤務時間に入れない人もいる。  (県立学校)

 

・一方では自己研鑽の時間を削りすぎて問題になったところもある。何が自己研鑽で何が自己研鑽でないか、管理職に聞いても答えられない。とにかく45時間以内に抑えよという指導(県教委から?)はすさまじい。           (高校)

 

・10月に市町教委との懇談を計画しているが、何を「自己研鑽」と考えているか、各教委の考えを質したい。                  (退職部会)

 

ベネッセ優遇、寄宿舎廃止、パワハラ、などなど

・学力テスト(基礎力診断テスト)などでベネッセが学校に入り込んでいる。民間に教育をゆだねるのはいかがなものか。            (高校)

 

文科省は英語民間試験を大学入試に導入しようとしたが、反対が多く中止になった。今はeポートフォリオが問題になっている。民間の作った資料が大学推薦の資料になることを懸念する声は多い。

 

・ 特別支援学校の寄宿舎職員をしている。「ニーズが減っている」として、閉鎖の動きがある。片道2時間もかかる子が出てくる。障害のある子どもたちの衣食住を支える寄宿舎を、お金がないからと切り捨てることは許せない。

                         (特別支援学校)

 

・今年から非常勤講師。週9時間勤務の約束だったが、コロナの関係で土曜日も授業。その分の給料はどうなるのか不安で教育ネットに相談。増えた7時間分は町が出すという。相談できる組合があるというのは安心だ。         (中学校)

 

・非常勤講師(みえ教育ネットの組合員ではない)が校長からパワハラを受けている。本人は報復が怖くて表ざたにできない。組合として何かできないか模索中。

                              (小学校)

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討論の後、総会は

第1号議案「1年間の活動の総括と今後の方針」

第2号議案「会計報告および会計監査報告」

第3号議案「新役員の承認」の3つの議案を、それぞれ採択して、終了しました。 

 

 今年は特に争点となる議論はなく、おだやかな総会でした。一方で、最近の運営委員会では、けっこう基本的なところで議論が交わされています。今回の総会議案を練り上げる時にも「ゆがんだ同和教育というが、実感がわかない」「反動的教科書の反動的とはどういう意味?」「教育ネットがあまり政治色を出すのはいかがなものか」・・・などなど。

 

  その都度ていねいな議論をしますが、「ベテラン」が当たり前のように使っている言葉が、若い人、新しい人の心にはすっと入りにくいという現実を教えられます。しっかりと受け止めたいと思います。             (よ)

                 

 欠席者からはハガキで一言が寄せられました。

 ・学校再開、夏休み冬休みの短縮、遅れた授業のとりもどし等々、現場は本当に大変だろうと察します。何よりも子どもたちの安心安全、教職員の労働強化など改善すべきことを市民とともに解決していく提案を期待します。まずは30人学級の実現を!!

                             (四日市・Kさん)

 

・コロナ対応で県教委に何度も要請していただきありがとうございました。この日は地元で主催の「憲法カフェ」と重なり残念です。       (亀山・Hさん)

 

・4月に異動しました。今度の学校では家庭科教員は私ひとり。進学体制の中で、超多忙感を感じながら過ごしております。           (津市・Mさん)

 

・都合が悪く欠席させていただきます。充実した議論ができますよう。みなさん健康第一にがんばりましょう。          (志摩市・Yさん)

 

・議案書が見たいです。コロナ禍が子どもたちに与えている影響、聞きたいです。

                        (鈴鹿市・Hさん)

・お世話になります。先生方の熱意に励まされながら、(採用試験の)勉強を続けます。                    (いなべ市・Tさん)

 

・いつも貴重な情報ありがとうございます。    (鈴鹿市・Mさん)

 

・いつもネットワークより情報をいただき、ありがとうございます。

                        (伊賀市・Kさん)

・若い組合員の加入がすすんでいることが、希望ですね。      

                          (四日市・Kさん)