みえ教育ネットワーク

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三重県教育委員会の担当者に、抗議と撤回の申し入れ

  三重県教育委員会の名前が入った「自衛隊員募集」のパンフレットが配布された問題(既報;当ブログ8月9日付け参照)で、みえ教育ネットワーク教職員ユニオンは9月5日、三重県教育委員会の担当者に、抗議と撤回の申し入れをしました。

  「パンフレットに名前を入れることについて県教委内部で、どのような論議・検討がなされたのか。名前を入れるのは不適切だという議論は一切なかったのか。47都道府県のうち、名前を連ねているのは三重県教委だけという事態をどう受け止めているか。」などと質問しました。

  これに対して、「講演会や研究会などの『後援』依頼にはルールがあるが、今回のケースはルールにないので独自に判断した。教育委員の会議には諮っていない。教委事務局の担当班が単独で判断して掲載を了解した。他県の様子がどうこうということで判断したわけではない。」などと、担当者は答えました。

  みえ教育ネットワーク教職員ユニオンが要望した以下の3点については、「この場ではお答えできないので後日回答する」とのことだったので、後日文書で回答するよう申し入れました。
1 自衛隊三重地本の要請に対して教育委員会名の記載を許可したいきさつと、その責任の所在を明らかにすること
2 陸海空自衛隊員募集パンフレットに三重県教育委員会の名前を入れたことの誤りを認め、父母・県民に謝罪すること
3 問題のパンフレットを回収し、教育委員会名を削除すること

また「みえ教職員懇話会」など5団体も9日、連名で三重県教育委員会に抗議を申し入れました。

こうした動きを受け、朝日新聞は9月10日付けで、以下のように報道しました。
↓クリックで多少、拡大されます。

 みえ教育ネットワーク教職員ユニオンが県教委に提出した「要望書」は以下の通りです。

三重県教育委員会事務局
教育長 様
                    みえ教育ネットワーク教職員ユニオン
                            
自衛隊員募集パンフレットに教育委員会名が記載されたことに対する抗議と撤回の要請

  日頃は三重県の教育の発展にご尽力いただきありがとうございます。またみえ教育ネットワーク教職員ユニオンとの交渉・話し合いに誠実に対応していただいていること、心より感謝申し上げます。

 さて、7月2日、三重県内のいくつかの高校の門前で「陸海空自衛官募集」のパンフレットが生徒に配布されました。配っていたのは制服・迷彩服姿の自衛官でした。また生徒の自宅にも同様のパンフレットが郵送されています。

  私たちが問題だと思うのは、このパンフレットに三重県教育委員会の名が入っていたことです。

  ご承知のように7月1日に「集団的自衛権行使容認」の閣議決定がされ、自衛隊はこれまでの「専守防衛」にとどまらず、「日本に密接な関係のある国への攻撃は我が国への攻撃」と見なし、海外で戦争する軍隊へと姿を変えつつあります。平和憲法の下でこれまで外国と一度も戦うことなく、一人の戦死者も出してこなかった自衛隊ですが、今後は「殺し、殺される」ことが現実の問題となってきました。三重県教育委員会はそんな自衛隊を「知れば知るほど誇れる仕事」と紹介するパンフレットに名を連ねたのです。人権尊重をかかげ、人間の命を何よりも大切にしてきた三重県教育委員会のこれまでの姿勢と大きく違うことに驚きを禁じ得ません。

  自衛官募集のパンフやビラに自治体の名を入れているのは全国で10府県しかなく、教育委員会名が入っているのは三重県だけだということです。これを見ても三重県教育委員会自衛官募集に名を連ねるのはきわめて特異な事だと言わざるを得ません。

  教育委員会制度が改正され、国や首長その他の圧力の強まりが懸念される中、三重県教育委員会はさまざまな要請に対し、見識を持って毅然として対応することが求められます。

  以上をふまえ、私たちみえ教育ネットワーク教職員ユニオンは以下のことを貴委員会に求めます。

1 自衛隊三重地本の要請に対して教育委員会名の記載を許可したいきさつと、その責任の所在を明らかにすること
2 陸海空自衛隊員募集パンフレットに三重県教育委員会の名前を入れたことの誤りを認め、父母・県民に謝罪すること
3 問題のパンフレットを回収し、教育委員会名を削除すること
   
                                         以上