みえ教育ネットワーク

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手当が上がってよかったのか?

  みえ教育ネットワークニュース2017年1月号に載った高校教員の投稿です。
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 手当が上がってよかったのか?
   10万5750円、この金額は何でしょうか。

  これは私が2016年4月〜11月までの土曜・日曜・祝日にクラブ活動を指導したときの「特殊勤務手当(部活動手当)」の合計です。

  教員の基本給はほとんど据え置かれているのもかかわらず、この特殊勤務手当は2015年度より約20%増額されました。11月までの金額ですので3月までにはおそらく120000円に届きそうです。もっと活発に活動するクラブの顧問の先生は年間で20万円を超え新採教員の初任給に迫る額の先生もいると考えられます。

  2時間の指導で1500円、4時間で3000円、6時間で3750円、高体連の試合引率の8時間で4250円になります。4時間の分を見れば30年前に比べて3.75倍になっています。もちろん基本給はそんなに上がっていません。

   いま日本全体で長時間労働が問題になっていますが、特に教員の場合は「手当を上げてやったのだからクラブを一生懸命指導しなさい」「手当が上がってよかったですね」という声も聞こえる中で、手当の増額は歓迎すべきことですがこのことと教員の長時間労働をどう考えたらよいかがよくわかりません。ご意見をお聞かせください。さらなる増額もあるかもしれません。

    三重県では2018年には全国高校総体が、2021年には国体が開催されます。当然それを見越して選手強化が求められます。クラブ活動の果たす役割で教育的にも素晴らしい側面もありますが、教員の長時間労働のかなりの部分を占めるクラブ活動です。

  少なくともいえることは、手当を今までよりも増額したのだからそれでもって教員の長時間労働の問題は少しも解決したとは言えないと思います。  (三重県立高校教員 S)

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  「新採教員の初任給に迫る額の先生もいる」とは驚きです。また「(手当はあがったけれど)それでもって教員の長時間労働の問題は少しも解決したとは言えない」とのSさんの意見に共感を覚えます。

  そんな中、2016年11月に桑名市教育委員会が「桑名市部活動ガイドライン」を発表しました。「中学校現場においては、部活動指導が多忙化の要因の一つである」と指摘し、4月から部活動を週休2日とするよう各学校に求めています。みえ教育ネットワークがこの秋におこなった各教委との懇談の中では「時間や日数を減らすことはなかなかむずかしい」といった声が多く聞かれ残念に思ったものですが、桑名市教委の動きは注目されます。多忙化解消につながることを期待します。 (よ)